毎日新聞 オペラ「元禄の椿姫」掲載

オペラ「元禄の椿姫」--28日、新宿文化センター /東京

2003.08.09

19世紀のパリを舞台にした有名なヴェルディのオペラ「椿(つばき)姫」を17世紀初頭の江戸に移し、美しい花魁(おいん)の悲恋物語に仕立てたオペラ「元禄のトラヴィアータ-和と洋の出会い」(NPO法人世界芸術文化振興協会製作・主催、毎日新聞社後援)が28日、新宿区新宿6の新宿文化センターで上演される。

江戸時代終えんのきっかけになった黒船来航と「椿姫」の初演(伊フィレンツェ)が同じ1853年だったことや、物語の台・パリの高級サロンと江戸の華やかな吉原の類似性などに着目し、「元禄のトラヴィアータ(椿姫)」と題して、和・の文化の出合いを試みている。

総合プロデューサーは深見東州氏。演出は大島尚志、音楽監督には栗林義信の各氏を迎えた。演奏は東京 ニューフィルーモニック管弦楽団。指揮は山上純司氏。

オペラ「椿姫」の江戸・吉原版公演--新宿文化センター /東京

2003.08.29

ヴェルディのオペラ「椿姫」の舞台を19世紀のパリから17世紀の江戸・吉原へと移したオペラ「元禄のトラヴィアータ」(NPO法人世界芸術文化振興協会主催・製作、毎日新聞社後援)が28日、新宿区の新宿文化センター大ホールで開かれた。

 

パリ社交界の高級娼婦、ヴィオレッタの物語を江戸の遊郭・吉原の花魁(おいらん)、美穂麗多(ヴィオレッ タ)の悲恋物語として上演した=写真。若さと美貌(びぼう)と教養を備えた美穂麗多役には、小林菜美さん、 美穂麗多を愛する春普麗徒(アルフレード)役には井ノ上了吏さんと、日本オペラ界で活躍する顔ぶれ。春普麗徒の父、慈兵衛流門(ジェルモン)役は同協会の深見東州会長が熱演した。出演者たちは、登場人物の心の動きを日本舞踊で表すなど、西洋と日本の文化を見事に融合。客席から出演者たちに大きな拍手が送られた。【宮本 扶未子】